「潰れたので厚いものに変えたい」というご相談をよくいただきます。ただ、段ボールの強度は厚みだけで決まるわけではありません。層の数、フルート(中芯の波)の種類、そして力がかかる向き。この3つの関係を押さえると、選び方が変わります。
3層と5層の違い
一般的な段ボールは、表ライナー・中芯・裏ライナーの3層構造(両面段ボール)です。5層は、中芯とライナーをもう一組重ねた構造(複両面段ボール)で、厚みと強度が上がります。
ただし5層にすれば必ず解決する、というわけではありません。重量物や長距離輸送、多段積みでは効果が出ますが、そうでない場合はコストと容積が増えるだけになることもあります。
フルート(中芯の波)で性格が変わる
- A段:波が大きく、厚みがある。緩衝性と垂直方向の強度に優れる
- B段:波が細かく薄い。表面がへこみにくく、印刷や箱の形状保持に向く
- W段(AB段):A段とB段を重ねた5層。重量物や長距離向け
同じ厚みでも、波の細かさによって得意なことが違います。「積み上げに耐えたい」のか「側面のへこみを防ぎたい」のかで、選ぶべきフルートは変わります。
潰れの原因は「向き」にあることが多い
段ボールが最も強いのは、波が縦に立つ方向(垂直圧縮)です。パレットに積んだとき、この向きが荷重を受けるように設計されていれば、想定した強度が出ます。
逆に、横倒しに積んだり、パレットからはみ出して角に荷重が集中したりすると、材質を上げても潰れます。実際、材質を変える前に積み付けを見直すだけで解決する例は少なくありません。
相談前に確認しておきたいこと
1箱あたりの重量、何段積むか、パレットからのはみ出しの有無、輸送距離と保管期間、保管場所の湿度。とくに湿度は強度に影響するため、冷蔵・冷凍帯を通る場合は必ずお伝えください。
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