コンテナ輸送を選ぶとき、まず物量で決めようとしがちです。ただしFCLとLCLの差は費用だけではありません。納期の読みやすさと、貨物の性質も効いてきます。

違いは「コンテナを誰と分けるか」

FCLはコンテナ1本を自社の貨物だけで使う方法、LCLは複数の荷主の貨物を1本に混載する方法です。少量ならLCL、まとまるならFCL。ここまではよく知られています。

判断が分かれるのは、その中間にある物量のときです。コンテナが半分ほど埋まる量なら、単価だけを見るとLCLが有利に見えます。

LCLは待ち時間が読みにくい

混載は、同じ仕向地の貨物がある程度そろってから船積みされます。加えて、出港前と到着後に他社貨物との仕分け作業が挟まります。書類上のリードタイムより、実際の受け取りが後ろにずれることがあるのはこのためです。

納期に幅を持たせられるならLCLで問題ありません。逆に「この日までに店頭に並べる」という制約があるなら、半分しか埋まらなくてもFCLを選んだほうが結果的に安く済むことがあります。

貨物の性質が選択を決めることもある

危険品や化学品、医薬品などの温度管理品、重量物や精密機器は、他社貨物と同じコンテナに積めない場合があります。この場合、物量にかかわらずFCLが前提になります。

「少量だからLCLで」と進めた後で積めないと分かると、計画をやり直すことになります。物量より先に、貨物の性質を確認しておくと手戻りがありません。

見積りを取る前に整理しておきたい3点 容積と重量(どちらで課金されるかが変わります)、納期の許容幅、そして貨物の性質。この3つがそろっていれば、FCLとLCLのどちらが向くかはおおむね絞り込めます。

比べるなら、通関と国内輸送まで含めて

海上運賃だけを並べても、実際に支払う総額は見えてきません。通関手続き、港での荷役、国内の陸上輸送までを含めて初めて比較になります。

とくに、港から先の輸送や保管・流通加工をどこが担うかで、全体の金額と手間は変わります。輸送区間ごとに別々の会社へ依頼すると、間の調整が自社の仕事として残る点も見落とされがちです。

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