「少しだけ刷りたい」という要望は、条件次第で通ることもあれば、驚くほど単価が跳ねることもあります。分かれ目は2つ、印刷方式と版下の作り方です。
条件1:版が要らない方式を選ぶ
オフセット印刷は版を作ってから刷るため、部数が少なくても版代が固定でかかります。刷れば刷るほど1枚あたりは下がりますが、少部数では版代の比率が大きくなります。
一方、オンデマンド印刷(トナーやインクジェット)は版を作りません。そのぶん少部数でも単価が跳ねにくく、数十部〜数百部の帯では有利になることが多い方式です。
ただし、大部数になると逆転します。何部を境に切り替わるかは、サイズ・色数・用紙によって変わるため、両方式で見積もりを取って比べるのが確実です。
条件2:版下を「使い回せる形」で作る
小ロットを何度も繰り返す前提なら、初回のデータの作り方が効いてきます。共通部分と可変部分(日付、キャンペーン名、ロット番号など)をレイヤーで分けておけば、次回は差分の修正だけで済みます。
逆に、1枚の画像として完結したデータだと、毎回作り直しになります。制作費が都度かかることで、印刷費を抑えた意味がなくなってしまいます。
同時に刷るという手
複数の種類を少しずつ刷りたい場合、用紙とサイズが同じなら、まとめて面付けして刷ることで単価を下げられることがあります。デザインが違っても、条件が揃えば一緒に流せる場合があります。
小ロットが向く場面
- テスト販売や展示会用で、内容が変わる可能性が高いもの
- 賞味期限や成分表示が変わり得るラベル
- 季節・キャンペーンごとに差し替える同梱チラシ
「安くなるから多めに」と刷った結果、表示変更で使えなくなるのが一番もったいないパターンです。変更の可能性がある印刷物ほど、小ロットで回すほうが総額は下がります。
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