導入したのに使われないシステムには、共通する特徴があります。機能が足りないからではなく、現場の作業の流れに乗っていないからです。多くは、設計している段階で兆候が出ています。
「入力する人」と「見る人」がずれている
管理側が見たい数字を集めるために、現場に入力を増やす。この構図だと、入力する人には手間しか残りません。入力が滞り、データが埋まらず、結局は元の運用に戻ります。
使われるシステムは、入力した本人が入力した直後に得をします。棚の場所が分かる、伝票を書かなくて済む、探す時間が減る。この見返りがあるかどうかが、定着の分かれ目です。
現場の手順に乗っていない
作業者は両手がふさがっていたり、動きながら処理していたりします。画面を何度も切り替える必要がある設計は、机の前では問題なく見えても、現場では使われません。
1つの作業が何タップで終わるか。この数字は、導入前に実際の作業をなぞってみれば分かります。
例外処理が想定されていない
通常の流れだけを想定して作ると、例外が出た瞬間に現場は手作業に戻ります。そして一度戻ると、そのまま定着します。
同梱、分割出荷、急な変更、欠品。物流の現場では例外が日常的に発生します。「例外はシステム外で処理する」と決めておくのは構いませんが、決めずに始めると運用が二重化します。
小さく始めると、使われ方が見える
いきなり全工程を対象にすると、どこが合っていないのかが分からなくなります。まずは1工程、あるいは1拠点から始めて、実際の使われ方を見てから広げるほうが、結果的に早く進みます。
連携をどこから始めるかについては、API連携の「最初のひとつ」を選ぶコツもあわせてご覧ください。
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